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堺市の百舌鳥古墳群が世界遺産に登録!

 百舌鳥古市古墳群は、7 月 6 日に世界文化遺産に登録されました。「古墳」とは天皇およびその親族の「墓」の事で、百舌鳥古墳群は44もの墳墓があります。その中の一つである大仙古墳(仁徳天皇陵)に代表される鍵穴のような独特な形の墳墓を「前方後円墳」と呼びます。その他、円墳や方墳など多種にわたる形の墳墓が存在しており、そのほとんどが未開発のまま保存されています。日本の世界文化遺産の中では「歴史上最古の遺産」であり、(今までは飛鳥時代の建築である奈良の遺産が最古でした。)世界遺産訪問において、新たに古墳時代の歴史の風を感じることが出来るようになりました。

たて 800m 以上、周囲 2500m 以上 そんな大きなものどうやって造れたのか?

 有名な大仙古墳は、縦 814m、横 400m、周囲 2512m あります。そんな大きな建築物はどのように作れたのでしょうか?大仙古墳に限らず百舌鳥古墳群の古墳のほとんどは、古墳時代(3~5 世紀)に造られました。この時代はヤマト王権の下で豪族がそれぞれの土地を統治し、朝鮮からは仏教や儒教が伝来するなど日本思想が花開いた時代です。確かな上下関係や権威、日本的な考え方が偉大な人物を盛大に葬るための儀式を完成させたのです。百舌鳥古墳群は、このような統治システムや新たな思想が存在した事を証明するものと言えます。
百舌鳥古墳群を見聞することは、皆さんが中学高校の歴史で学んだであろう「ヤマト王権」などの知識を裏付け、思い出す事ができます。とても興味深いと思いませんでしょうか?

 

街と共存する姿

(写真は履中天皇陵の拝所付近。幹線道路が走りマンションが多く存在している)

 百舌鳥古墳群がある堺市は政令指定都市であり、民家や商業施設が多く存在しています。また大阪市内へのアクセスが良好であることや、堺市内でのビジネス需要も多い事から宅地開発も進んでおり、古墳群周辺の人口は多くなっています。世界遺産は都市化が進んでいると登録が難化する傾向があります。
実際に、神奈川県の鎌倉地域が世界文化遺産登録を目指した際に、諮問機関から開発の進みすぎを指摘され登録が延期された事があります。百舌鳥古墳群においてもその懸念がありましたが、今回は「墓を大切に感じ自主的に守ってきた地域社会の存在が素晴らしい」と評価され、地域社会が古墳をないがしろにしたり、不要なものとして宅地に転用したりすることなく共存をしてきたことが評価されました。
百舌鳥古墳群の素晴らしいところは、古墳が大きく素晴らしいところだけではなく、堺の人々が古墳の存在を大切に思ってきた心にあります。古墳観光においては都市としての堺を同時に観光することが出来ます。これは歴史的遺産として珍しいと言えるでしょう。

 

古墳群のこれから

大阪府下初の世界遺産である百舌鳥古墳群の特殊性や街に溶け込む姿は、いままでの世界遺産観光とは一味違ったものになっていると言えます。大阪府および堺市に与える経済効果などは未知数で、すばらしい効果を発揮できるポテンシャルがあると考えます。観光地化についても、皇室関連施設のため観光地化が難しいとされていましたが、宮内庁は「静安(じょうあん)と尊厳が損なわれないことが前提」としながら観光地化への努力をすることを表明しています。すでに観光への努力として、拝所やビュースポットの整備、観光道路や案内板の整備などが進んでいます。また、古墳群に関連した商品も数多くなってきており、今訪れても十分貴重な体験が出来ます。皆さんも百舌鳥古墳群に、是非足を運んでみては
いかがでしょうか。

(写真は観光案内版の例)

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