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創業時のエピソード

株式会社あらいは堺市に本社を置き、事業開始から20年以上の会社です。創業から年月が経ち、経験重ねてきましたが、そんな当社にも創業時がありました。そこで、今回は創業時のエピソードに焦点を当て、あらいの歩んできた軌跡を振り返ります。

 

自然児だった少年時代

 株式会社あらいができたのは1994年です。ではそれまで代表取締役の荒井宏治は何をしていたのでしょうか?

代表取締役の荒井宏治は、1975年大阪府で次男として生まれ、商売人の家庭で育ちました。

7、8歳まで堺市晴美台で育ち友達もたくさんいて、学校から家に帰ってくるとお母さんが家で待っていてくれて、とても幸せな生活だったことを覚えています。

やがて貝塚の山奥にある温泉旅館に引っ越こすことになり、そこは半径5km以内に小さな村、山、川、自然以外何もないようなところでした。

母は温泉の女将さんになっていましたのでほとんど家に居ることはなくなりました。

そのような状況の中、引っ越した頃は、とても嫌で、元に住んでいた晴美台に帰りたいと強く思っていました。

ただ、山にはクワガタ、カブト虫、野兎、猪、イタチ、山鳥など、川には、魚、亀、カニ、アヒルなどたくさんの昆虫、動物がいました。自然の中で遊ぶ友達も少なく、ほかに誰もいないので時間を忘れて山遊びに一人で没頭する毎日を過ごしました。今考えるとこの時期の経験がとてもいい影響を与えているようにおもいます。

私は母が大好きな少年でした。 母を幸せにしたい、そんな気持ちを強くもっており、母親に「あなたは男の子だから、自由に人生を歩いていける」ということを言われ、漠然と自由に商売をしたいと考えていました。

あらいの誕生

21~22歳ぐらい時に、TOTOの特約店から商品を安く購入し自分で販路を広げようと、飛込営業で安く仕入れたウォシュレットなどを工務店や水道業者や設備業者に販売をしていきました。

トラック一杯に、そのウォシュレットを積んで、なくなるまで帰ってこないようなことをして、毎日売りさばいていきました。

売り方もわからず、安く売りすぎたため、メーカーから何度か商品を止められたりすることもありました。

この時期は、右も左もわからず、毎日過ごしていくのがやっとの状態でしたが、「何かをつかまないと」と考えていた私は、「この仕事で一国一城の主になれるかもしれない、会社を立派にして、自分も立派になろう」と考え、雑念をはらい、自分の仕事に没頭して頑張り始めました。

 

創業時の苦労

創業当初は、既存顧客がおらず、リフォーム会社や工務店などが必要な住宅設備機器の商品を販売し、新規開拓に駆けずり回っていました。

私たちのお客様はすでに大手から地域の卸業者まで仕入れ先を持っており、私たちのような、名前も聞いたことのない仕入れ先を相手してもらえるわけもなく大変苦労しました。

ライバル会社の卸業者に負けたくないとの一心で、いっぱしの卸業者になるべく、いろいろなメーカーを取り扱いし、販売していくために、仕入れ先を作りながら販売していきました。

値段交渉から商品、現場の知識を独学で勉強して、素早い対応を心掛け、お客様の無理な要望になんとしてでも応えてやっと注文を頂けるようにしていきました。

お客様に認めてもらえないと商品を購入してもらえないので、「お客様から認められる」ことを第一に、真面目、地道、誠実に接することで、やっと取引をしてもらえるようになるのですが、初めの頃は、そこから本格的な売掛できるお客様かどうかを調査していきましたので、結果、取引できないケースも多々あり、一件のお客様を開拓していくことが大変でした。もっと早い段階で売掛ができるお客様か判断できるようにするために、お客さんはどんな人なのか、家族の方はどうなのか、現場に入っている職人さんはどのような話をしているか、現場は整っているか、事務所、トイレはきれいかなどを観察し、お客様と接する中で、人を見る目も養っていきました。ほとんどが中小企業の工務店の社長なので、一筋縄ではいかず、大変鍛えていただきました。その中で粘り強く少しずつ進み、工夫し、また粘り強く進み、さらに工夫して、あきらめずに繰り返し、少しづつお客様を増やしてきました。全て手探りで大変でしたが、とても大切な経験ができました。

このころは、仕事を終えると疲れてそのまま事務所で寝袋で寝るという生活をしていました。我武者羅に働いていくことでお客様も順調に増えていきました。

あらいの基礎を作った選択と集中

 21~22歳ぐらいで、株式会社アライ物産で商売をはじめ、5年目の25~26歳の年の時に、社名を株式会社あらいに変更しました。時代の流れもあり、卸だけでは会社は残っていけないのかもしれないと危機感を覚え、お客様のしている仕事と重複するため大変悩みましたが、数珠つながりで商売ができることを考えて、リフォーム事業も始めました。たくさんの問題があるものの順調に売り上げはあがり利益もあがっていましたが、やは卸事業との両立は難しく4年後に、このリフォーム事業を休止することになります。

 これを経て、お客様が住んでいるところをリフォームすることは大変なことで、現場の人たちはたくさんのメーカー、商材が必要なこと、予期できないことが多く、すぐ商品がいるようになったりすることを身をもって経験することができました。

この経験を活かし、2005年(30歳)から、ホームセンターと住宅設備機器総合卸業者が合体したような、リフォーム・増改築のプロのお客様に倉庫代わりに使ってもらえるような店頭販売を始めました。仕入先、メーカー、お客さまから情報をいただき、周りに構わず没頭していく力でお客様に役立つ商品在庫をコツコツと増やし続け、現在では15,000点を誇ります。

こうして、リフォーム・増改築のプロの利便性を追求し展開したものが、差別化されたソリューションの柱となる戦略的倉庫です。

現在では、様々な仕入先と多くのお客様をつなぐ差別化されたソリューションを仲間と実践することで、多くの方々から支持いただけるようになりました。

あらいは当時の気持ちを忘れず、新たなメンバーにもこの考えを伝えていくことで、更なる成長を目指しております。

 

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